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四街道のみちづくり(その1)(市政だより平成24年2月15日号掲載)

更新日:2020年4月1日

都市計画道路3・3・1号山梨臼井線整備の必要性

市の道路交通行政については、平成14年度に策定した「総合交通体系調査」で交通施設計画の検討がなされ、現況分析を基に、問題点・課題を整理しています。
将来交通需要から、主要地方道千葉臼井印西線、浜野四街道長沼線により発生する市街地中心部の交通の混雑を緩和させることが優先的な課題と捉え、市内を通過するだけの交通を市街化区域から離れた位置で分散を図ることで、中心市街地の交通が削減され、混雑の緩和が見込まれるとしています。
優先的な整備が望ましい路線を市域の東西交通、南北交通で分析し、東西交通は3・4・4号鹿放ケ丘佐倉線(ろっぽうがおかさくらせん)、南北交通は3・4・7号南波佐間内黒田線(なばさまうちくろだせん)と3・3・1号山梨臼井線の組み合わせで分析し、それぞれのケースで慢性的な混雑・渋滞は緩和されるとして、優先的整備が望ましい都市計画道路と位置付けています。
また、平成15年度に策定した「都市計画道路の整備に関するプログラム」では、3・3・1号山梨臼井線は優先整備路線と位置付けています。
現在施行中の3・3・1号山梨臼井線第1工区の整備については、成台中(なりだいちゅう)土地区画整理事業の関連公共施設として位置付け、成台中(なりだいちゅう)土地区画整理地区外の小学校などの教育施設への通学路を確保し、安全性の向上を図るとともに、物井駅や市街地へのアクセスの向上、災害時の緊急輸送路や避難路として、成台中(なりだいちゅう)地区に安全性と快適性をもたらすことにより、住宅宅地事業者の事業推進が可能となるため、平成21年度より住宅市街地基盤整備事業補助(現:社会資本整備総合交付金)の同意を得て、整備を行っています。
成台中(なりだいちゅう)土地区画整理事業は、800戸の住宅と大型商業施設の進出が予定されていて、子育て世代の転入や雇用の創出、税収の増加などの効果が期待できることから、土地区画整理事業の進捗に併せて、都市計画道路3・3・1号山梨臼井線第1工区を計画的に整備する必要があります。

位置図
山梨臼井線の施工区域説明図

都市計画道路3・3・1号山梨臼井線(1工区)の事業概要
事業名 市道山梨臼井線整備事業
事業地 みそら小学校付近から中台地先
事業期間 平成9年度から平成27年度
延長

800メートル(橋梁約190メートルを含む)

標準幅員 22メートル
事業費 37億円
事業費内訳 工事費:23億円、用地補償費:12億円、調査費:2億円
財源内訳 国費:13億円、起債:12億円、市費:12億円
事業経過
都市計画決定 平成7年10月3日 みそら団地から国道51号
路線測量実施 平成9年度
地元説明会 平成15年度から平成21年度
道路設計 平成15年度から平成19年度
用地測量・物件調査 平成20年度
費用便益分析 平成20年度 費用便益比 1.84
国庫補助事業 平成21年度から平成27年度(予定)
用地買収 平成21年度から 買収済面積:13,479平方メートル(平成23年12月末現在)取得率約61パーセント(全体買収予定面積22,091平方メートル)
文化財調査 東作遺跡(ひがしさくいせき):面積5,442平方メートル 平成22年度から平成23年度 調査済面積:3,330平方メートル

質問コーナー

質問 都市計画道路3・3・1号山梨臼井線の第1工区と第2工区併せて総額137億円もかかるとうわさされているが本当なの?

回答 市では、山梨臼井線1工区の整備費用は37億円で試算していて、2工区の事業費につきましては、約70億円と試算しています。総額では、107億円となりますが、事業実施に当たっては経費縮減に努め、最小の経費で最大の効果が発揮できるよう実施してまいります。

質問 いわゆる波乗り道路の横に、高架橋りょう(こうかきょうりょう)の道路を作る無駄な設計。今の道路を拡幅整備すればよいのでは?

回答 現在の道路は、縦断こう配(じゅうだんこうばい)が大きくいわゆる「波乗り道路」と呼ばれ、歩道もなく、通学はもとより、地域住民の通行にも支障をきたしている危険な道路となっています。道路を新設する場合は、道路構造令の基準や交通管理者(警察)との調整を経て、安全で快適な道路を設計することになります。本路線の地域は、農地と山林が入り組んだ起伏の多い地形であるため、切土(きりど)と盛土(もりど)で整備することになりますが、約190mの谷津田部分が現地形から道路高さが10m以上となるため、盛土か橋りょう(もりどかきょうりょう)の比較設計を行い、施工性・環境・利便性・経済性に優れている橋りょう案(きょうりょうあん)を採用したものです。

質問 4車線道路は必要か?1日当りの交通量12,000台の基準を2%だけオーバーしているにすぎないのでは?

回答 3・3・1号山梨臼井線の、みそら団地から国道51号間について、都市計画の見直しを行ってきましたが、平成21年の都市計画決定の将来交通量については、国土交通省関東地方整備局千葉国道事務所が平成11年度道路交通センサスを基に推計し、当該路線の区間ごとに将来交通量が1日当たり12,200台から22,500台の予測が示されているので、4車線道路が必要となります。*道路構造令による設計基準交通量が、12,000台/日を上回る場合は、4車線以上となります。

質問 みそら団地から千代田団地まで4車線でつながると説明を受けて、転入してきたがいつになったら開通するのか?

回答 1工区の800mにつきましては、平成27年度の完成を目指して、鋭意整備中であり、1工区の完成の目途がつきましたら、みそら団地から東関東自動車道までの区間約1,700mを2工区として着手する予定です。なお、東関東自動車道から千代田団地までの523mにつきましては、都市再生機構が整備した約350mが一部開通しています。

質問 一部橋りょう(いちぶきょうりょう)となっているが、何故、現設計の道路高さとなっているのか?

回答 道路の高さについては、地元説明会による意見をもとに、地域の生活道路をできうる限り良好に都市計画道路に取り付けること。また、隣接住宅地の良好な出入りなどを考慮し道路構造令の基準範囲内で決定しました。現状の道路の坂道こう配は(さかみちこうばいわ)、10%から13%と急こう配であり(きゅうこうばいであり)直線でも前方の見通しがきかない非常に危険な道路です。橋りょう(きょうりょう)予定区間については、地形上高低差が大きく、また現況道路は大きく屈曲しているため都市計画決定線とのずれが生じています。このことから、隣接地の土地利用を考慮した側道を設け(そくどうをもうけ)、橋りょう案(きょうりょうあん)、盛土案(もりどあん)の経済性など比較しています。

質問 いわゆる現在の波乗り道路は、自転車で通行するとアップダウンがきつく、急坂では対向車(たいこうしゃ)が見えないなど危険であり、通行に支障があるが改善されるのか?

回答 現在の道路は、起伏が激しく最大こう配が(さいだいこうばいが)約13%となっているため、歩行者や自転車の通行はもとより、自動車の通行も危険な状況となっています。新設道路のこう配は(しんせつどうろのこうばいわ)5%以下で整備するため、見通しが良く自転車での通行も安全性は格段に向上するものと考えています。

質問 43年前の高度成長期に作られた都市計画道路を一度も見直さないのか?

回答 都市計画道路につきましては、昭和38年に12路線22kmを都市計画決定しました。その後(そのご)、昭和43年に3路線を追加、3路線を延伸しています。さらには、昭和46年以降から平成21年まで必要に応じて、その都度見直し(追加、変更)を行い、現在では23路線約50kmの都市計画道路を計画決定しています。昭和38年から現在までの見直し回数は13回です。

質問 東日本大震災時の市内交通は深夜まで大渋滞となったが、今後の対応は?

回答 先の大震災では、停電に伴う信号停止や踏切遮断などで、四街道駅周辺や、市内を通過する主要地方道浜野四街道長沼線をはじめとする県道4路線および国道51号などの幹線道路が深夜まで大混雑となりました。このような状況では、救急車や消防車などの緊急車両出動に支障を来たし、安心安全な市民生活を脅かす恐れがあることから、JR線路に分断されている市内南北を立体交差で結び、かつ、災害発生時の物資輸送道路としての機能を併せ持つ災害に強い3・3・1号線の建設は、より一層急務であると考えます。

質問 大震災や災害時の緊急輸送路は機能するのか?

回答 東日本大震災では、高速道路のインターチェンジまで物資は来たが、その先一般道が寸断され避難所まで食料などの救援物資が配送できなかったとの実態が報告されています。都市計画道路や高規格道路は、緊急一時避難場所や避難路として、また、支援物資の運搬路、ボランティアなど支援隊のアクセス道路など、道路の役割、機能が再認識されていて、今後の被災地の復興にも、人や物資の輸送路として重要な位置付けとなります。今後、3・3・1号線の整備が進むことにより、国道51号と東関東自動車道四街道インターチェンジをJR線に分断されることなく結ぶ広域道路網が完成され、人や物資の輸送路としてより一層の効果が期待できるものと考えます。

質問 大規模な公共事業を実施する場合、費用対効果を検証しているのか?

回答 3・3・1号山梨臼井線第1工区の事業化に当たり、平成20年度に国土交通省の費用便益マニュアルに沿って、将来交通量の推計を算出した後、整備に係る費用や便益の算定を行い、費用対効果を検証した結果、費用便益比は1.84となっています。費用便益比の数値が1の場合には、費用と便益が同価値となりますが、山梨臼井線1工区の場合は、費用1に対して1.84倍の便益が発生する結果となっていて、事業効果は高いものとなります。

お問い合わせ

都市部市街地整備課

電話:043-421-6142・6145

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