教育行政方針
更新:2025年4月1日
令和7年度における教育行政方針
教育長 府川雅司
これからの社会は、国際化や情報化・技術革新がますます進展し、さらには環境・貧困問題等、変化の激しい先行きが不透明な社会であるといわれています。
このような中で、市教育委員会では、6年度からスタートしました「第2期四街道市教育振興基本計画」に基づき、「学び つながり 輝きあい ともに未来を拓く人づくり」の実現に向けて、各施策に全力で取り組み、全ての子どもたちへのよりよい教育の実現に向け、力を注いでまいります。
令和7年度につきましては、効率的に作業ができる環境を作るとともに、児童生徒の学びの充実を図るため、教職員用校務パソコン及び児童生徒用タブレット端末の入替えを行います。
また、6年度から引き続き、児童生徒の学力向上に向けた具体的な取組等を協議する学力向上推進委員会を開催するとともに、小学校1年生から中学校2年生までの児童生徒に新たな学力調査を実施し、結果分析することで、児童生徒の個別最適な学習の充実と、教職員の授業改善を図ってまいります。
不登校の子どもたちへの支援に関しては、子どもたちが安心して過ごせる居場所づくりを推進し、子ども一人ひとりの状況に応じた支援の充実を図るため、校内教育支援センターを新たに小学校1校に開設します。
その他、明治・大正・昭和初期までの旭村・千代田村を中心に歴史資料をとりまとめた「四街道市の歴史 資料編近現代1」の刊行を予定しています。
続きまして、主要な施策についてその概要を申し上げます。
学校教育の充実については、市内全小中学校を「授業力向上研究校」に指定するとともに、ICT機器の利活用や学び合い等をサブテーマに設定し、研究成果を学校間で共有することで、教職員の授業力の向上を図り、効果的な学習指導の充実に努めます。
外国語教育では、児童生徒の外国の生活・文化への興味関心やコミュニケーション能力を高めるため、外国語指導助手を中学校に配置するとともに、小学校にも派遣し、義務教育9年間を見通した外国語教育を推進し、英語によるコミュニケーション能力を育成します。
外国にルーツを持つ子どもへの支援では、学校の要請に応じて、語学指導員を派遣するとともに、市国際交流協会と連携して、日本語支援ボランティア派遣の体制を整備する等、必要な支援を行います。また、異文化理解研修会や日本語指導研修会等を開催し、支援が必要な子どもたちへの段階的な日本語指導の進め方や異文化理解の知識を深めることで、教職員の指導力向上を図ります。
キャリア教育では、将来の夢や希望を抱き、社会の中で自分らしい生き方を見出すことができるよう、地域と連携した体験的な活動にも取り組みながら、社会的・職業的自立に向けて必要な基盤となる力を育成する市内小中学校の取組を支援します。
学校教育環境の整備については、昭和43年に建築され、老朽化が著しい四街道小学校の長寿命化改良工事に向けて設計業務委託を行います。
家庭・地域・学校の連携については、学校と地域が連携・協働し、よりよい教育環境の実現及び地域とともにある学校づくりを目指して、新たにコミュニティ・スクールを四街道小学校、八木原小学校、四和小学校、山梨小学校及び吉岡小学校の5校に設置いたします。
青少年健全育成の推進については、青少年育成センターにスクールソーシャルワーカーや青少年育成指導教員を配置し、子ども、保護者、教職員からの様々な教育相談に応じます。
不登校や引きこもりの子どもの体験活動の実施では、子どもの自主性や仲間とかかわる力を高めることで自己肯定感や社会性の育成を図るため、不登校の児童生徒を対象とした宿泊を伴う体験活動を新たに開催します。また、保護者同士の情報交換を行ったり相談員等からの助言を受けたりする場を設定し、不登校児童生徒の子育てを支援します。
生涯学習の推進については、県のシステムを活用し、生涯学習情報の提供を図るとともに、市民や大学と連携して、講座の企画、運営に取り組み、市民が主体的に学ぶ機会を提供する市民大学講座を開催します。
図書館の魅力向上では、多様な分野の資料を揃え、幅広い世代が学び続けられる環境を整備します。また、定期的に魅力ある催しを開催し、学びやつながりの場を提供するとともに、電子書籍の整備、展示活動等を通して、読書活動の推進を図ります。図書館の運営にあたっては、利用者の意見を反映し、生涯学習拠点としての役割を果たしてまいります。
芸術・文化の振興については、市内の歴史的建造物や社寺等を巡る文化財散歩や、市内小学生を対象とした民具出前授業などを開催し、郷土の歴史を学び、大切に思う心を育む機会を提供します。また、市民の発表機会や市民が身近に芸術文化に触れ合う場を提供するため、市民文化祭を秋に開催いたします。
スポーツの振興については、市民等の健康維持や体力向上を目指し、4年度から開催している四街道WALLABY RUNについて、多くの参加者・来場者が楽しめるイベントとなるよう、更なる創意工夫をしてまいります。
休日部活動の地域移行に向けた検討では、昨年9月から市内中学校の野球部をモデル事業として実施していますが、7年度は野球部の他、2つの部活動を新たにモデル事業として取り組む予定です。
以上が7年度の教育委員会所管に係る主要な事項ですが、冒頭で申し上げましたとおり、「第2期四街道市教育振興基本計画」に基づき教育行政を推進してまいります。
