まちの記憶 #105市立四街道西中学校近くの剣道場“三心館”さん
更新:2025年9月15日
1999年6月中旬の頃
市立四街道西中学校の近くに“三心館”さんという大きな剣道場がある。創立以来、約半世紀近くたつという。私は「三心館だなんて、変わった名前だな」と思っていた。気になったので、筆者の友人にその由来を尋ねた。その友人というのは、三心館さんの創立者故・堀江稔氏の遠縁にあたる人物だ。
以下に、その答えを要約して述べる。三心館の意味は、今から約800年前に修行先の中国から帰国した道元禅師の説く「喜心、老心、大心」に由来するという。
まず喜心は、喜び・感謝の気持ちをいう。相手の成功・幸運を自分のものとして、とらえる事。次の老心とは、親が我が子を思う心の事。人に優しく接する事と考えれば、パス。最後の大心は、相手の失敗を責めない寛容の心を指す。
三心館は剣道を通して、道元禅師の教えを体得する修行の場と考えて頂ければ、幸いとの事だった。図は三心館さんの本館。左端にチラリと顔を覗かせているのは、剣道場。
描かれた場所
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まちの記憶について
まちの記憶は、四街道市内のかつての風景と、その場所にまつわるエピソードを添えたコラムです。四街道市に生まれ育ち、その地で70年以上暮らしている画家の福田芳生が、記憶をたどりながら描いた色鉛筆画とテキストで綴ります。(絵・文:福田芳生)まちの記憶について
